カテゴリ別 - 脳神経

holoprosencephaly 全前脳症 : 脳の前部が完全に分割されず発生する先天異常

syringomyelia 空洞症 : 脊髄内に液体が貯留し、管状の空洞を形成する病態

glossopharyngeal nerve 舌咽神経 : 第IX脳神経で、味覚や咽頭反射などを司る

abducens nerve 外転神経 : 眼球を外側に動かす脳神経の一つ（第VI脳神経）

accessory nerve 副神経 : 胸鎖乳突筋や僧帽筋を支配する第XI脳神経

acetylcholine アセチルコリン : 神経伝達物質の一つで、筋収縮や自律神経に関与

action potential 活動電位 : 神経や筋細胞が情報伝達に使う電気的信号の一つ

Alzheimer's disease アルツハイマー病 : 認知機能や記憶が徐々に低下する代表的な認知症

amygdala 扁桃体 : 情動や恐怖反応などを司る大脳辺縁系の中枢

amyotrophic lateral sclerosis (ALS) 筋萎縮性側索硬化症 : 運動ニューロンが変性し、筋力低下と萎縮が進行する致死的疾患

anosmia 嗅覚消失 : 嗅覚が失われるか著しく低下した状態

anterior cerebral artery 前大脳動脈 : 大脳前部に血液を供給する主要な脳動脈の一つ

anticonvulsant 抗けいれん薬 : 発作やけいれんを予防または抑制する薬剤

antiepileptic drugs (AED) 抗てんかん薬 : てんかん発作の抑制や再発防止を目的とする薬剤

aphasia 失語 : 脳損傷による言語の理解・表出機能の障害

arachnoid mater クモ膜 : 髄膜の一部で、硬膜と軟膜の間に位置する薄い膜

astrocyte アストロサイト : 神経系を支持し、血液脳関門などで重要な役割を果たす細胞

autonomic nervous system 自律神経系 : 体内機能を無意識下で調整する神経系で、交感・副交感神経から成る

autonomic nervous system (ANS) 自律神経系 : 体内機能を無意識下で調整する神経系で、交感・副交感神経から成る

axon 軸索 : ニューロンで興奮を遠方へ伝導する長い突起

basal ganglia 大脳基底核 : 運動制御や学習、感情に関与する大脳深部の神経核群

basilar artery 脳底動脈 : 椎骨動脈が合流して形成され、後大脳動脈などに分枝する動脈

bdnf (brain-derived neurotrophic factor) 脳由来神経栄養因子 : 神経細胞の生存、成長、可塑性を促進するタンパク質

bell's palsy ベル麻痺 : 顔面神経の炎症による急性の顔面筋麻痺で、片側に発症する

blood-brain barrier (bbb) 血液脳関門 : 脳内環境を保護するために血液と脳実質間の物質交換を制限する機構

brachial plexus 腕神経叢 : 頸椎から出る神経が上肢を支配するために集合・分枝したネットワーク

brain 脳 : 神経系の中枢で、思考や運動、感覚、感情などを統合・制御

brain tumor 脳腫瘍 : 脳内に発生する良性または悪性の腫瘍で、神経症状や圧迫症状を起こす

brain waves 脳波 : 脳の電気活動を示す波形で、意識レベルや睡眠段階などを評価

brainstem 脳幹 : 中脳、橋、延髄から成り、自律神経や覚醒など重要機能を司る領域

brainstem death 脳幹死 : 脳幹機能が不可逆的に消失し、自発呼吸や意識が永久に回復不能な状態

burr hole バー穴 : 頭蓋骨に小孔を開ける外科手技で、脳外科手術や血腫排出などに用いられる

cavernous sinus 海綿静脈洞 : 頭蓋内の硬膜静脈洞の一部で、重要な神経や血管が通る空間

central nervous system (CNS) 中枢神経系 : 脳と脊髄からなる神経系の中枢部分で全身を統合制御

cerebellum 小脳 : 運動の協調と平衡維持を司る後頭部位の脳構造

cerebral cortex 大脳皮質 : 知覚・運動・認知機能を司る大脳の最外層

cerebral hemorrhage 脳出血 : 脳内血管破裂により出血が生じる急性病態

cerebral infarction 脳梗塞 : 脳血管の閉塞で酸素不足となり組織が壊死する病態

cerebral palsy 脳性麻痺 : 脳の発達障害による運動機能や姿勢の持続的障害

cerebrospinal fluid (CSF) 脳脊髄液 : 脳室やくも膜下腔を満たし、脳や脊髄を保護する液

cerebrospinal fluid shunt 脳脊髄液シャント : 過剰な脳脊髄液を体外や他の体腔へ排出するための管

cerebrum 大脳 : 思考・記憶・感覚など高次脳機能を司る最大の脳領域

choroid plexus 脈絡叢 : 脳室内で脳脊髄液を産生する血管と上衣細胞の複合体

circadian rhythm 概日リズム : 約24時間周期で繰り返す生体リズムで睡眠や代謝を調整

circle of Willis ウィリス輪 : 脳底部に形成される動脈輪で、脳への血流を相互補完する

cluster headache 群発頭痛 : 短期間に激しい片側性の頭痛が反復する発作性頭痛

coma 昏睡 : 外部刺激に全く反応しない深い意識障害の状態

concussion 脳震盪 : 外傷で脳が一時的に機能障害を起こすが画像異常は少ない

conduction velocity 伝導速度 : 神経や筋繊維を刺激が伝わる速さを示す指標

corpus callosum 脳梁 : 左右大脳半球をつなぐ白質の交連線維束

cranial nerve reflex 脳神経反射 : 脳神経を介して起こる反射で、角膜反射や咽頭反射などが含まれる

cranial nerves 脳神経 : 脳から直接起こる12対の神経で、感覚や運動など多様な機能を担う

craniotomy 開頭術 : 頭蓋骨の一部を切除して脳を露出し、手術を行う医療処置

Creutzfeldt–Jakob disease (CJD) クロイツフェルト–ヤコブ病 : 異常プリオン蛋白による致死性の神経変性疾患で、急速な認知症を伴う

deep brain stimulation (DBS) 脳深部刺激療法 : 脳深部に電極を埋め込み、電気刺激で症状を緩和する治療法

delirium せん妄 : 意識混濁と注意障害、認知機能の変動を伴う急性精神状態

dementia 認知症 : 記憶や思考、判断力などの認知機能が持続的に低下する症候

dementia with lewy bodies レビー小体型認知症 : レビー小体の蓄積により幻視やパーキンソン症状を示す認知症

demyelination 脱髄 : 神経線維を覆うミエリン鞘が破壊され、伝導機能が低下

dendrite 樹状突起 : 神経細胞の入力部位となる突起構造で、シナプス受容を担う

diabetic neuropathy 糖尿病性神経障害 : 高血糖により末梢神経や自律神経が障害され、感覚異常や自律異常を起こす

diffuse axonal injury びまん性軸索損傷 : 外傷性脳損傷の一種で、脳内の軸索が広範囲にわたり損傷

diplopia 複視 : 物が二重に見える症状で、眼球運動障害や神経疾患が原因

disc herniation 椎間板ヘルニア : 椎間板の髄核が逸脱し、神経根を圧迫して痛みや麻痺を引き起こす

dopamine ドパミン : 中枢神経や自律神経で働く神経伝達物質で、運動や報酬系に関与

dopamine agonists ドパミン作動薬 : ドパミン受容体を刺激し、パーキンソン病や高プロラクチン血症に用いる

dorsal column 後索 : 脊髄後部の白質で、触覚や深部感覚を上行させる伝導路

dorsal horn （脊髄の）後角 : 脊髄灰白質の後部で、感覚神経線維の入力を受ける部位

dorsal root 後根 : 感覚神経線維が脊髄に入る部位で、後根神経節を通る

dorsal root ganglion 後根神経節 : 感覚神経細胞の細胞体が集まる節で、脊髄外側に存在

dorsolateral prefrontal cortex 背外側前頭前皮質 : 実行機能やワーキングメモリを担う前頭葉の一領域

dura mater 硬膜 : 脳や脊髄を包む最外層の膜で、丈夫な線維性組織からなる

dural venous sinuses 硬膜静脈洞 : 硬膜の二層間に形成された血液の通り道で、静脈血を集める

electroencephalogram (EEG) 脳波計測 : 脳の電気活動を頭皮上から波形記録し、てんかん診断などに用いる

electromyography (EMG) 筋電図検査 : 筋の電気活動を記録し、神経筋疾患や筋機能を評価する検査

encephalitis 脳炎 : 脳組織の炎症で、感染や自己免疫など様々な原因がある

encephalopathy 脳症 : 代謝性や感染性など多岐にわたる原因で脳機能が障害される

endorphin エンドルフィン : 脳内で生成され、鎮痛や快感に関与する内因性オピオイド

enteric nervous system 腸管神経系 : 消化管に固有の神経網で、独立して消化運動や分泌を制御する

epidural hematoma 硬膜外血腫 : 頭部外傷などで硬膜外腔に血液がたまり、脳圧上昇を招く病態

epilepsy てんかん : 大脳の過剰放電により反復性のけいれん発作や意識障害を起こす疾患

evoked potential 誘発電位 : 感覚刺激や運動刺激に応答した神経活動を電気的に記録する手法

excitatory post-synaptic potential (EPSP) 興奮性シナプス後電位 : シナプス後細胞の膜電位を脱分極し、発火可能性を高める電位変化

facial nerve 顔面神経 : 第VII脳神経で、表情筋の支配や味覚、涙腺分泌などを司る

febrile seizure 熱性けいれん : 発熱時に起こるけいれん発作で、小児に多く見られる一過性症状

fight-or-flight response 闘争・逃走反応 : 危機的状況で交感神経系が活性化し、闘うか逃げる行動を促す反応

frontal lobe 前頭葉 : 大脳の前部に位置し、思考や運動機能を司る

frontotemporal dementia (FTD) 前頭側頭型認知症 : 前頭葉・側頭葉が萎縮して人格変化や言語障害を呈する認知症

functional magnetic resonance imaging (fMRI) 機能的MRI : 脳血流変化を画像化し、脳活動部位を可視化する検査

gamma-aminobutyric acid (GABA) ガンマアミノ酪酸 : 中枢神経系で抑制性伝達物質として働くアミノ酸

ganglion 神経節 : 神経細胞体が集まり、情報中継を行う部位

Glasgow coma scale (GCS) グラスゴー昏睡スケール : 眼開、言語、運動反応を評価し意識レベルを数値化する指標

glia グリア : ニューロンを支持・保護する中枢神経系の細胞群

glioma 神経膠腫 : 中枢神経系のグリア細胞由来の腫瘍

glove and stocking distribution 手袋・靴下型分布 : 末梢神経障害で四肢末端の感覚障害が手袋や靴下をはめた範囲に一致する様式

glutamate グルタミン酸 : 中枢神経系で興奮性伝達物質として働くアミノ酸

glycine グリシン : 最も単純な構造をもつアミノ酸で、抑制性伝達物質としても働く

gray matter 灰白質 : 中枢神経系で神経細胞体が多く集まる領域

greater splanchnic nerve 大内臓神経 : 胸神経幹から腹腔へ分布し、内臓機能の調節に関わる神経

guillain–barré syndrome (GBS) ギラン・バレー症候群 : 末梢神経の急性炎症性脱髄を特徴とする疾患で、筋力低下や麻痺を呈する

gyrus 回 : 大脳表面のシワの隆起部で、周囲の溝に囲まれている

hepatic encephalopathy 肝性脳症 : 肝障害によりアンモニアなどが脳に影響し、意識障害を起こす病態

hippocampus 海馬 : 記憶や空間認知に重要な脳の部位

Huntington's disease ハンチントン病 : 変異遺伝子により神経細胞が変性し、不随意運動や認知障害を起こす疾患

hydrocephalus 水頭症 : 脳脊髄液が過剰に貯留し、頭蓋内圧が上昇する病態

hypoglossal nerve 舌下神経 : 舌の運動を司る第XII脳神経

hypothalamus 視床下部 : 体温や自律神経、内分泌を制御する脳の中枢部位

inferior sagittal sinus 下矢状洞 : 大脳鎌の下縁に沿う静脈洞で、脳静脈血を集める

Inhibitory Postsynaptic Potential (IPSP) 抑制性シナプス後電位 : シナプス後細胞の活動電位発生を抑える電位変化

interneuron 介在ニューロン : 感覚ニューロンと運動ニューロンをつなぐ中間の神経細胞

kernicterus 核黄疸 : 高ビリルビン血症で脳の基底核が障害される病態

laminectomy 椎弓切除術 : 脊椎の椎弓を切除して脊髄を圧迫から解放する手術

lateral horn 側角 : 脊髄胸腰髄部にある灰白質の側部で、自律神経核が存在

levodopa レボドパ : パーキンソン病治療に用いられるドパミン前駆体

limbic system 大脳辺縁系 : 情動や記憶に関与する脳の領域群

long-term depression (LTD) 長期抑圧 : シナプスの伝達効率が長期的に低下する可塑性

long-term potentiation (LTP) 長期増強 : シナプスの伝達効率が長期的に増大する可塑性

lumbar puncture 腰椎穿刺 : 腰椎間から針を刺して髄液を採取する診断・治療手技

magnetoencephalography (MEG) 脳磁図 : 脳活動による磁場の変化を検出し、脳機能を測定する方法

mandibular nerve 下顎神経 : 三叉神経の第三枝で、下顎部の感覚と咀嚼筋の運動機能を担う

maxillary nerve 上顎神経 : 三叉神経の第二枝で、上顎部の感覚と一部鼻粘膜の感覚を担う

medulla oblongata 延髄 : 脳幹の一部で、呼吸や循環など生命維持機能を司る

melatonin メラトニン : 松果体で分泌され、睡眠・覚醒リズムを調節するホルモン

meninges 髄膜 : 中枢神経系を包む硬膜、くも膜、軟膜の総称

meningioma 髄膜腫 : 髄膜から発生する主に良性の脳腫瘍

meningitis 髄膜炎 : 細菌やウイルスなどによる髄膜の炎症

microcephaly 小頭症 : 頭部や脳の発達が不十分で頭囲が小さい先天性疾患

microglia ミクログリア : 中枢神経系で免疫監視や損傷修復を担うグリア細胞

midbrain 中脳 : 脳幹の一部で、視覚・聴覚反射や運動機能の制御に関与

middle cerebral artery 中大脳動脈 : 大脳の外側面を主に栄養する脳動脈で、梗塞が多発する部位

migraine 片頭痛 : 血管拡張や神経因性の要因による反復性の偏側性頭痛

motor neuron 運動ニューロン : 筋肉へ命令を伝達する神経細胞で、脊髄や脳幹に細胞体を持つ

motor unit 運動単位 : 1個の運動ニューロンとそれが支配する筋線維群

multiple sclerosis (MS) 多発性硬化症 : 中枢神経系の脱髄病変で、再発寛解を繰り返す経過を示す自己免疫疾患

multiple sclerosis disease-modifying therapies (DMTs) 多発性硬化症疾患修飾薬 : MSの進行抑制や再発回数低減を目的とする治療薬

myasthenia gravis (MG) 重症筋無力症 : 神経筋接合部での自己抗体により筋力が低下し、易疲労性を示す疾患

myelin sheath 髄鞘 : ニューロンの軸索を覆う絶縁性の被膜で、伝導速度を高める

myelitis 脊髄炎 : 脊髄に炎症が起こり運動麻痺や感覚障害をもたらす

neglect ネグレクト : 子どもの基本的養育を怠る児童虐待の一種

nerve 神経 : 中枢と末梢を結び、電気信号を伝達する繊維束

nerve conduction study 神経伝導速度検査 : 末梢神経の電気刺激伝導を測定し、機能を評価する検査

nerve conduction velocity (NCV) 神経伝導速度検査 : 末梢神経の興奮伝導速度を測定し、神経障害を評価する検査

nervous tissue 神経組織 : ニューロンとグリア細胞から成り、中枢・末梢神経系を形成

neural circuit 神経回路 : ニューロン同士の連結によって形成される情報処理経路

neural conduction 神経伝導 : ニューロン内の電気信号が伝わる過程

neural crest 神経堤 : 発生過程で神経管から分離し、多様な細胞・組織に分化する領域

neural tube 神経管 : 胎生期に中枢神経系へ発達する管状構造

neuritis 神経炎 : 神経が炎症や感染により損傷を受け、痛みや麻痺を伴う病態

neuromuscular junction 神経筋接合部 : 運動ニューロン終末と筋線維が接合し、刺激伝達が行われる部分

neuron ニューロン（神経細胞） : 情報伝達に特化した細胞で、樹状突起・細胞体・軸索を有する

neuropathic pain 神経因性疼痛 : 神経系の損傷や機能異常で生じる痛み

neuropathology 神経病理学 : 中枢・末梢神経系の病理学的変化や疾患を研究する分野

neuroplasticity 神経可塑性 : 神経回路やシナプス結合が環境や学習に応じて再編成される能力

neurosurgery 脳神経外科手術 : 脳や脊髄、末梢神経系の疾患を外科的に治療する手技

neurotransmitter 神経伝達物質 : シナプス間で情報伝達を行う化学物質

neurulation 神経管形成 : 胚盤が神経板から神経管を形成する一連の過程

node of Ranvier ランビエ絞輪 : 有髄神経線維の髄鞘が部分的に途切れる箇所で、跳躍伝導を可能にする

normal pressure hydrocephalus (NPH) 正常圧水頭症 : 脳室内圧が正常範囲でも脳脊髄液が蓄積し、歩行障害や認知機能低下をきたす

nucleus accumbens 側坐核 : 報酬系や快感に関わる大脳基底核の一部

nystagmus 眼振 : 眼球が不随意に揺れ動く病的または生理的現象

occipital lobe 後頭葉 : 大脳の後部に位置し、視覚情報処理を担う領域

oculomotor nerve 動眼神経 : 眼球運動や瞼挙上、瞳孔収縮を司る第III脳神経

olfactory nerve 嗅神経 : 嗅覚情報を脳へ伝達する第I脳神経

oligodendrocyte オリゴデンドロサイト : 中枢神経系でミエリン鞘を形成するグリア細胞

optic nerve 視神経 : 網膜の視覚情報を脳へ伝達する第II脳神経

orbitofrontal cortex 眼窩前頭皮質 : 前頭葉の眼窩部に位置し、意思決定や情動調節に関与

pain pathway 痛覚伝導路 : 侵害刺激を脊髄から脳へ伝える経路

papilledema 乳頭浮腫 : 視神経乳頭の腫脹で、頭蓋内圧上昇によって起こる

parasympathetic nerve 副交感神経 : 自律神経の一部で、休息時や消化促進など安静状態を維持

parasympathetic nervous system 副交感神経系 : 副交感神経で構成される自律神経系の一部

parietal lobe 頭頂葉 : 大脳の頭頂部に位置し、感覚情報処理や空間認識を担当

Parkinson's disease パーキンソン病 : ドーパミン神経の変性による手足の震えや運動障害を主徴とする神経変性疾患

peripheral nerve 末梢神経 : 脳や脊髄から伸びて各組織を支配する神経

peripheral nerve block 末梢神経ブロック : 疼痛管理のために末梢神経伝導を局所麻酔で遮断する方法

peripheral neuropathy 末梢神経障害 : 感覚・運動・自律神経の末梢線維に生じる機能障害

phrenic nerve 横隔神経 : C3–C5脊髄由来で、横隔膜を支配し呼吸運動を制御

pia mater 軟膜 : 脳や脊髄を直接覆う薄い膜で、くも膜下腔の内側に位置

pineal gland 松果体 : メラトニンを分泌し、概日リズム調節に関与

pituitary adenoma 下垂体腺腫 : 下垂体に発生する良性腫瘍で、ホルモン産生亢進や低下を起こす

pituitary gland 下垂体 : 視床下部の指令を受け、各種ホルモンを分泌する内分泌腺

peripheral nervous system (PNS) 末梢神経系 : 中枢神経系以外の全神経（脳神経、脊髄神経など）

polysomnography 睡眠ポリグラフ検査 : 脳波、呼吸、筋電図などを同時記録し、睡眠障害を評価

pons 橋 : 脳幹の一部で、中脳と延髄の間に位置し、運動や感覚の伝導に関与

posterior cerebral artery 後大脳動脈 : 脳底動脈から分岐し、後頭葉や側頭葉下部を灌流

prion disease プリオン病 : 異常プリオン蛋白が蓄積し、中枢神経を変性させる致死性疾患

proprioception 固有受容感覚 : 筋や関節の位置や動きを脳が把握する体性感覚

psychosurgery 精神外科 : 脳に外科的介入を行い、重度の精神障害を緩和する治療

pupil reflex 瞳孔反射 : 光刺激などによる瞳孔の収縮や拡張を起こす反射機構

quadriplegia 四肢麻痺 : 両腕と両脚の運動機能が損なわれ、まひを生じる状態

rabies 狂犬病 : 狂犬病ウイルスが原因の致死率が高い急性ウイルス感染症

reflex 反射 : 刺激に対して無意識に素早く起こる生体反応の総称

reflex arc 反射弧 : 受容器から中枢、効果器へ至る経路で反射を伝達する回路

refractory period 不応期 : 活動電位発生直後の、細胞が再興奮しにくい時間帯

repolarization 再分極 : 活動電位後に膜電位が元の静止状態へ戻る電気的過程

reticular formation 網様体 : 脳幹にある神経核群で、覚醒や意識水準の調節に関与する

reward pathway 報酬系経路 : 快感や学習に関与する脳内ドーパミン神経回路を指す

saltatory conduction 跳躍伝導 : 有髄神経繊維で電気信号がランヴィエ絞輪間を飛び伝わる現象

schwann cell シュワン細胞 : 末梢神経繊維に髄鞘を形成し、神経伝導速度を高める細胞

schwannoma シュワノーマ : シュワン細胞由来の良性腫瘍で、聴神経鞘腫が代表例

seizure 発作 : 脳の過剰興奮により生じるけいれんや意識障害などの状態

sensory neuron 感覚ニューロン : 感覚受容器から刺激を受け取り、脳や脊髄へ伝達する神経細胞

sigmoid sinus S状洞 : 頭蓋内で横静脈洞から続き、内頸静脈へ流入する静脈路

spinal cord 脊髄 : 脳と身体各部を連絡する中枢神経系の一部で、脊柱内を走る

spinal cord injury 脊髄損傷 : 外傷などで脊髄が損なわれ、運動・感覚に障害が生じる状態

spinal muscular atrophy 脊髄性筋萎縮症 : 脊髄運動ニューロンの変性で筋力低下・萎縮を生じる遺伝疾患

spinocerebellar ataxia 脊髄小脳変性症 : 小脳や脊髄の変性により運動失調や平衡障害が進行する疾患

stereotactic radiosurgery 定位放射線治療 : 特定部位に高線量を集中照射し、病巣を精密に治療する方法

straight sinus 直洞 : 脳硬膜の間にある静脈洞の一つで、大脳静脈血を還流する

stroke 脳卒中 : 脳の血管障害（出血・梗塞）により急激な機能障害が起こる疾患

stroke unit care 脳卒中ユニットケア : 専門スタッフが集中的に管理する脳卒中専用病棟での包括的ケア

subarachnoid hemorrhage くも膜下出血 : 脳表面のくも膜下腔に出血が起こり、激しい頭痛を伴う疾患

subarachnoid space くも膜下腔 : くも膜と軟膜の間の脳脊髄液が満たす空間

sulcus 溝 : 脳表面などのくぼみを指す用語で、回と回の境界

summation 相加作用 : 複数の刺激や薬効が互いに加わり、効果が増す現象

superior sagittal sinus 上矢状洞 : 脳硬膜の矢状方向上部に位置する大きな静脈洞

sympathetic nerve 交感神経 : 自律神経系の一部で、闘争・逃走反応やエネルギー動員を担う

sympathetic nervous system 交感神経系 : 身体を活性化させる自律神経系の一部を総称

sympathetic trunk 交感神経幹 : 脊椎の両側に沿って走る交感神経節の連なり

synapse シナプス : 神経細胞同士や神経と筋間で情報伝達が行われる接合部

synaptic cleft シナプス間隙 : シナプスを介して神経伝達物質が受容体へ拡散する空隙

synaptic plasticity シナプス可塑性 : シナプスの伝達効率が経験や学習により変化する性質

synaptic transmission シナプス伝達 : 神経伝達物質が放出され、次の細胞へ情報が伝わる過程

syncope 失神 : 脳血流低下により意識を短時間失う症状

temporal lobe 側頭葉 : 大脳の側面部位で、聴覚や記憶などに関与する領域

tension-type headache 緊張型頭痛 : 頭や首の筋緊張から生じる両側性の圧迫感を伴う頭痛

tetanus 破傷風 : 破傷風菌の毒素で神経が侵され、強直性痙攣を引き起こす感染症

thalamus 視床 : 脳の中継核として感覚情報を大脳皮質へ伝える中枢構造

threshold 閾値 : 反応や発火が起こる最小限の刺激や濃度

tic disorder チック障害 : 突発的で反復する不随意運動や発声を特徴とする疾患群

transcranial magnetic stimulation (TMS) 経頭蓋磁気刺激 : 頭蓋外から磁場を用いて脳を刺激し、神経活動を調整する治療・研究手法

transient ischemic attack (TIA) 一過性脳虚血発作 : 脳血流が一時的に低下し、短時間の神経症状を起こす病態

transverse sinus 横洞 : 後頭部の硬膜内にある左右の静脈洞で、脳血液の還流路

traumatic brain injury (TBI) 外傷性脳損傷 : 頭部外傷により脳機能が損なわれる状態

trigeminal nerve 三叉神経 : 顔面の感覚と咀嚼筋を支配する第V脳神経

trigeminal neuralgia 三叉神経痛 : 顔面に電撃様の激しい痛みが反復する神経痛

trochlear nerve 滑車神経 : 上斜筋を支配する第IV脳神経で、眼球の下向き回旋を制御

unconsciousness 意識喪失 : 外界に対する認知や反応がない状態

vagus nerve 迷走神経 : 副交感神経の主幹で、胸腹部臓器の機能調節を担う第X脳神経

vagus nerve stimulation (VNS) 迷走神経刺激 : 電気刺激などで迷走神経を活性化し、てんかんやうつ治療に用いる

ventral horn 前角 : 脊髄灰白質の腹側部で、運動ニューロン細胞体が存在

ventral root 前根 : 脊髄から運動神経線維が出る根の部分

ventricle 心室 : 心臓の主要ポンプ室で、血液を動脈へ送り出す

ventricle (of brain) 脳室 : 脳内にある脳脊髄液が循環する空間

ventromedial prefrontal cortex 腹内側前頭前皮質 : 前頭葉内側部位で、感情や意思決定に重要な領域

vestibulocochlear nerve 内耳神経 : 聴覚と平衡感覚を伝える第VIII脳神経

white matter 白質 : 中枢神経系の髄鞘化された神経線維が集まる領域

holoprosencephaly 全前脳症 : 脳の前部が完全に分割されず発生する先天異常

syringomyelia 空洞症 : 脊髄内に液体が貯留し、管状の空洞を形成する病態

glossopharyngeal nerve 舌咽神経 : 第IX脳神経で、味覚や咽頭反射などを司る

abducens nerve 外転神経 : 眼球を外側に動かす脳神経の一つ（第VI脳神経）