カテゴリ別 - 生化学

英単語	日本語の意味
gluconeogenesis 糖新生 : アミノ酸や乳酸などからグルコースを新たに合成する経路	糖新生
albumin アルブミン : 血漿中に多く含まれ、浸透圧維持や物質輸送を担う蛋白質	アルブミン
acetoacetate アセト酢酸 : ケトン体の一種で、エネルギー源として利用される	アセト酢酸
acetone アセトン : ケトン体の一種で、脂質代謝や糖尿病で増加する	アセトン
acetyl coa アセチルCoA : クエン酸回路などで中心的な役割を担う代謝中間体	アセチルCoA
acetylation アセチル化 : 化合物やタンパク質にアセチル基が付加される反応	アセチル化
acetylcholine アセチルコリン : 神経伝達物質の一つで、筋収縮や自律神経に関与	アセチルコリン
acute-phase protein 急性期蛋白 : 炎症や外傷時に肝臓で産生が増加する蛋白質群	急性期蛋白
adenine アデニン : 核酸を構成する塩基の一つで、ATPなどにも含まれる	アデニン
adenosine diphosphate (ADP) アデノシン二リン酸 : ATP合成や血小板凝集など、多様な代謝過程に関与する分子	アデノシン二リン酸
adenosine monophosphate (AMP) アデノシン一リン酸 : エネルギー代謝やシグナル伝達系で重要な核酸成分	アデノシン一リン酸
adenosine triphosphate (ATP) アデノシン三リン酸 : 生体内でエネルギー通貨として機能する分子	アデノシン三リン酸
alanine アラニン : タンパク質を構成するアミノ酸の一種で、エネルギー代謝にも関与	アラニン
alanine transaminase (ALT) アラニンアミノトランスフェラーゼ : 肝細胞障害で血中濃度が上昇する酵素で、肝機能マーカーとして用いられる	アラニンアミノトランスフェラーゼ
alkaline phosphatase (ALP) アルカリホスファターゼ : 多くの組織に存在し、疾患や障害で血中濃度が上昇する酵素	アルカリホスファターゼ
alkaloid アルカロイド : 植物などに含まれる窒素含有化合物で、多様な生理活性を持つ	アルカロイド
alpha-ketoglutarate α-ケトグルタル酸 : クエン酸回路の中間体で、アミノ酸代謝にも関与する物質	α-ケトグルタル酸
amino acid アミノ酸 : タンパク質を構成する基本単位となる有機化合物	アミノ酸
amino acid metabolism アミノ酸代謝 : アミノ酸の合成・分解・変換などの一連の代謝経路	アミノ酸代謝
ammonia アンモニア : タンパク質代謝で生じる有害物質で、体内では尿素に変換	アンモニア
AMP-activated protein kinase (AMPK) AMP活性化プロテインキナーゼ : 細胞内エネルギー状態に応じて活性化し、代謝を制御する酵素	AMP活性化プロテインキナーゼ
amylase アミラーゼ : デンプンを分解する酵素で、唾液や膵液に含まれる	アミラーゼ
anabolism 同化作用 : 生体内で分子を合成しエネルギーを蓄える代謝経路	同化作用
antioxidant 抗酸化物質 : 酸化反応を抑え、細胞障害や老化を防ぐ作用をもつ物質	抗酸化物質
aquaporin アクアポリン : 水分子を選択的に透過させる膜タンパク質	アクアポリン
arginine アルギニン : 必須アミノ酸の一種（条件付き）で、尿素回路に関与	アルギニン
argininosuccinate アルギニノコハク酸 : 尿素回路中間体の一つで、アルギニン合成に関与	アルギニノコハク酸
aspartate transaminase (AST) アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ : 肝障害や心筋障害で血中濃度が上昇する酵素の一つ	アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ
atp synthase atp合成酵素 : ミトコンドリアなどでatp生成を触媒する酵素複合体	atp合成酵素
B-type natriuretic peptide (BNP) 脳性ナトリウム利尿ペプチド : 心室が過度に伸展された際に分泌され、利尿や血圧低下を促すホルモン	脳性ナトリウム利尿ペプチド
base pairing 塩基対形成 : DNAやRNAで、補完的な塩基同士が水素結合する現象	塩基対形成
beta-hydroxybutyrate β-ヒドロキシ酪酸 : ケトン体の一種で、エネルギー源として利用される	β-ヒドロキシ酪酸
beta-oxidation β酸化 : 脂肪酸をアセチルCoAへ分解する代謝経路で、エネルギー産生に重要	β酸化
bicarbonate 重炭酸イオン : 血液のpH調節などに重要な陰イオンで、緩衝系を構成する	重炭酸イオン
bilirubin ビリルビン : 赤血球のヘモグロビン分解産物で、肝臓で処理される色素	ビリルビン
biliverdin ビリベルジン : ヘム分解過程で生成される緑色の色素で、次にビリルビンへ変換	ビリベルジン
biotin ビオチン : 水溶性ビタミンの一種で、脂質や糖質代謝に不可欠	ビオチン
biotransformation 生体内変換 : 体内で薬物や物質が代謝により変化し、排泄されやすい形になる過程	生体内変換
bohr effect ボーア効果 : 血液のpHや二酸化炭素濃度の変化によりヘモグロビンの酸素結合能が変化する現象	ボーア効果
buffer 緩衝剤 : 溶液のpH変化を抑える物質または混合物	緩衝剤
buffering system 緩衝系 : 体液などのpHを一定に保つための生体内化学システム	緩衝系
C3 convertase C3転換酵素 : 補体カスケードでC3を分解し、免疫反応を促進させる酵素複合体	C3転換酵素
calcium カルシウム : 骨や歯の形成に必須で、神経伝達や筋収縮など多様な生理機能を支える	カルシウム
carbaminohemoglobin カルバミノヘモグロビン : ヘモグロビンとCO₂が結合した形態で、二酸化炭素の輸送に関与	カルバミノヘモグロビン
carbamoyl phosphate カルバモイルリン酸 : 尿素回路やピリミジン合成経路に重要な中間体	カルバモイルリン酸
carboxyhemoglobin 一酸化炭素ヘモグロビン : 一酸化炭素がヘモグロビンに結合し、酸素運搬を阻害する状態	一酸化炭素ヘモグロビン
carnitine shuttle カルニチンシャトル : 脂肪酸をミトコンドリア内に運搬し、β酸化に不可欠な輸送機構	カルニチンシャトル
catabolism 異化 : 有機物を分解してエネルギーを取り出す代謝経路	異化
cellular respiration 細胞呼吸 : 栄養分と酸素を反応させてATPを産生する、細胞内の代謝プロセス	細胞呼吸
chloride クロール : 塩化物イオンなどで存在し、体液の浸透圧維持に重要	クロール
cholesterol コレステロール : 細胞膜やホルモン合成に必須な脂質だが過剰摂取はリスク	コレステロール
chylomicron カイロミクロン : 食事由来の脂質を運搬する大型リポタンパク粒子	カイロミクロン
citrate クエン酸 : クエン酸回路や代謝調節に関与し、食品添加物にも用いられる	クエン酸
citric acid cycle (Krebs cycle) クエン酸回路 : ミトコンドリア内でアセチルCoAを完全酸化しATPを産生する経路	クエン酸回路
citrulline シトルリン : 尿素回路の中間代謝物で、血管拡張作用を持つことでも知られる	シトルリン
coenzyme 補酵素 : 酵素の働きを助ける低分子化合物でビタミン由来が多い	補酵素
coenzyme Q (ubiquinone) コエンザイムQ（ユビキノン） : 電子伝達系でATP合成に関与する脂溶性補酵素	コエンザイムQ（ユビキノン）
cofactor 補因子 : 酵素機能に必須の金属イオンや有機分子を総称する用語	補因子
collagen コラーゲン : 結合組織に多く含まれる線維状タンパク質で組織支持に重要	コラーゲン
collagen fiber コラーゲン線維 : 細胞外マトリックスを形成し組織の強度や弾力を保つ	コラーゲン線維
complement system 補体系 : 免疫反応の一部を担う補体タンパクが連鎖的に活性化する系	補体系
copper 銅 : 必須微量元素の一種で酵素や鉄代謝に関与するミネラル	銅
Cori cycle コリ回路 : 筋肉で生成した乳酸を肝臓でグルコースに再生する代謝経路	コリ回路
creatine クレアチン : 筋肉エネルギー代謝を補助する化合物で、クレアチンリン酸を生成	クレアチン
creatine kinase-MB (CK-MB) クレアチンキナーゼMB : 心筋細胞損傷の指標となる酵素アイソフォームの一種	クレアチンキナーゼMB
creatinine クレアチニン : 筋肉代謝産物として生成され、腎機能評価指標となる物質	クレアチニン
cytochrome シトクロム : 酸化還元反応に関与するヘムタンパク質で、電子伝達系に重要	シトクロム
cytochrome P450 シトクロムP450 : 薬物代謝やステロイド合成に関与し、多数のアイソフォームをもつ酵素群	シトクロムP450
cytokine サイトカイン : 細胞間情報伝達を担うタンパク質群で、免疫調節に重要な役割を果たす	サイトカイン
cytosine シトシン : 核酸を構成する塩基の一つで、グアニンと相補的に塩基対を形成	シトシン
deamination 脱アミノ反応 : アミノ酸からアミノ基を除去しアンモニアなどを生成する代謝反応	脱アミノ反応
denaturation 変性 : タンパク質などの構造が変わり、生体機能が損なわれる現象	変性
Deoxyribonucleic acid (DNA) デオキシリボ核酸 : 遺伝情報を担う二重らせん構造の核酸で、細胞の設計図	デオキシリボ核酸
dephosphorylation 脱リン酸化 : 分子からリン酸基が除去され、機能や活性が変化する反応	脱リン酸化
detoxification 解毒 : 有害物質を無毒化し、体外へ排泄しやすくする代謝過程	解毒
DNA polymerase dnaポリメラーゼ : DNA合成を触媒する酵素で、複製や修復過程に必須	dnaポリメラーゼ
DNA replication dna複製 : 細胞分裂前にDNAが正確にコピーされる過程	dna複製
double helix 二重らせん : DNA分子がとるらせん構造で、塩基対により2本鎖を形成	二重らせん
drug metabolism 薬物代謝 : 酵素によって薬物が分解・変換され、体外排泄されやすくなる過程	薬物代謝
eicosanoids エイコサノイド : 脂肪酸から合成される生理活性物質で、炎症や免疫に関与	エイコサノイド
elastin エラスチン : 弾性線維の主成分で、皮膚や血管に弾力をもたらすタンパク質	エラスチン
electrolyte 電解質 : 溶液中でイオン化し、体内の浸透圧やpHバランスを調整する物質	電解質
electrolytes 電解質 : 身体機能維持に必要なイオン類（Na+, K+など）の総称	電解質
electron transport chain 電子伝達系 : ミトコンドリア内膜でATPを生成する連鎖的な酸化還元反応	電子伝達系
electrophoresis 電気泳動 : 電場を用いて分子や粒子を分離・分析する実験手法	電気泳動
endoplasmic reticulum 小胞体 : 細胞内でタンパク質や脂質を合成・輸送する膜状オルガネラ	小胞体
endorphin エンドルフィン : 脳内で生成され、鎮痛や快感に関与する内因性オピオイド	エンドルフィン
enzyme 酵素 : 生体内で化学反応を触媒するタンパク質で、基質特異性を持つ	酵素
enzyme induction 酵素誘導 : 特定の化合物が酵素の合成を増強し、代謝能力を高める現象	酵素誘導
enzyme inhibition 酵素阻害 : 酵素の活性部位に結合し、反応速度を低下させる作用	酵素阻害
epidermal growth factor receptor (EGFR) 上皮成長因子受容体 : 細胞増殖や分化を制御する受容体で、がん治療の標的となる	上皮成長因子受容体
epigenetics エピジェネティクス : 遺伝子配列の変化なしに遺伝子発現を調節する仕組みを研究する分野	エピジェネティクス
essential amino acids 必須アミノ酸 : 体内で合成できず、食事から摂取が必要なアミノ酸群	必須アミノ酸
essential fatty acids 必須脂肪酸 : 体内で合成できず、食品からの摂取が不可欠な脂肪酸群	必須脂肪酸
exon エクソン : 遺伝子の中で、最終的にmRNAに残りタンパク質に翻訳される領域	エクソン
fatty acid 脂肪酸 : トリグリセリドやリン脂質を構成する炭化水素鎖をもつ有機酸	脂肪酸
fermentation 発酵 : 微生物や酵素が有機物を分解し、エネルギーや特定生成物を産生する過程	発酵
ferritin フェリチン : 体内の鉄貯蔵に関与するタンパク質で、血中濃度が鉄状態の指標となる	フェリチン
fibrin フィブリン : 血液凝固の最終段階で形成される不溶性タンパク質	フィブリン
fibrinogen フィブリノーゲン : 肝臓で産生される血漿蛋白質で、凝固カスケードによりフィブリンに変化	フィブリノーゲン
flavin adenine dinucleotide (FAD) フラビンアデニンジヌクレオチド : 電子伝達系や酸化還元反応で重要な補酵素	フラビンアデニンジヌクレオチド
flux フラックス（物質流量） : 単位時間当たりに移動する物質やエネルギーの量	フラックス（物質流量）
folate 葉酸 : ビタミンB群の一種で、DNA合成や細胞増殖に必須	葉酸
fructose フルクトース : 果糖と呼ばれる単糖で、果物や蜂蜜に多く含まれる	フルクトース
fumarate フマル酸 : クエン酸回路や尿素回路などに関与する有機酸	フマル酸
gamma-aminobutyric acid (GABA) ガンマアミノ酪酸 : 中枢神経系で抑制性伝達物質として働くアミノ酸	ガンマアミノ酪酸
gamma-glutamyl transferase (GGT) ガンマグルタミルトランスフェラーゼ : 肝障害の指標となる酵素で、胆汁うっ滞などでも上昇する	ガンマグルタミルトランスフェラーゼ
gas chromatography ガスクロマトグラフィー : 揮発性物質を気体流で分離し、分析する分離・定量法	ガスクロマトグラフィー
gene expression 遺伝子発現 : 遺伝子が転写・翻訳されて機能分子を産生するプロセス	遺伝子発現
gene therapy 遺伝子治療 : 遺伝子導入や編集により遺伝子レベルで疾患を治療する手法	遺伝子治療
genetic marker 遺伝マーカー : 染色体上の特定位置を示す目印となる配列や特徴	遺伝マーカー
globulin グロブリン : 血漿蛋白質の一種で、免疫グロブリンや運搬タンパクが含まれる	グロブリン
glucokinase グルコキナーゼ : 肝臓や膵β細胞で機能し、グルコース濃度センサーの役割を担う	グルコキナーゼ
glucose グルコース : 血糖の主成分となる単糖で、エネルギー源として重要	グルコース
glucose metabolism グルコース代謝 : グルコースの取り込みや分解、再合成などの一連の経路	グルコース代謝
glutamate グルタミン酸 : 中枢神経系で興奮性伝達物質として働くアミノ酸	グルタミン酸
glutamine グルタミン : 体内で最も豊富なアミノ酸の一つで、窒素輸送などに関与	グルタミン
glycated hemoglobin (Hb A1c) グリコヘモグロビン : 血中のヘモグロビンが糖化されたもので、血糖コントロール指標となる	グリコヘモグロビン
glycation 糖化 : タンパク質や脂質が糖と非酵素的に結合して変性する反応	糖化
glycine グリシン : 最も単純な構造をもつアミノ酸で、抑制性伝達物質としても働く	グリシン
glycogen グリコーゲン : 動物の主要な貯蔵多糖で、肝臓や筋肉に蓄えられる	グリコーゲン
glycogen phosphorylase グリコーゲンホスホリラーゼ : グリコーゲンを分解してグルコース供給を行う酵素	グリコーゲンホスホリラーゼ
glycogen synthase グリコーゲンシンターゼ : グリコーゲン合成に関わる主要な酵素	グリコーゲンシンターゼ
glycogenesis グリコーゲン合成 : グルコースからグリコーゲンを生成する経路	グリコーゲン合成
glycogenolysis グリコーゲン分解 : グリコーゲンを加リン酸分解してグルコースを放出する反応	グリコーゲン分解
glycolysis 解糖系 : グルコースをピルビン酸や乳酸へ分解しATPを生成する代謝経路	解糖系
glycosaminoglycan (GAG) グリコサミノグリカン : ムコ多糖とも呼ばれ、細胞外マトリックスや関節液に含まれる多糖類	グリコサミノグリカン
growth factor 成長因子 : 細胞増殖や分化を促進するタンパク質やペプチド群	成長因子
guanine グアニン : 核酸塩基の一種で、DNAやRNAを構成する重要成分	グアニン
helicase ヘリカーゼ : DNAやRNAの二重らせんをほどく酵素	ヘリカーゼ
heme ヘム : ヘモグロビンなどに含まれ、酸素結合に関わる鉄含有色素	ヘム
hemoglobin (Hb) ヘモグロビン : 赤血球に存在し、酸素や二酸化炭素を運搬するタンパク質	ヘモグロビン
hemoglobin A1c (HbA1c) ヘモグロビンA1c : 過去数週～数か月の平均血糖状態を反映する検査値	ヘモグロビンA1c
hexokinase ヘキソキナーゼ : グルコースをリン酸化し代謝に取り込む酵素	ヘキソキナーゼ
high-density lipoprotein (HDL) 高比重リポタンパク（善玉コレステロール） : 余分なコレステロールを回収し肝臓へ運ぶリポタンパク	高比重リポタンパク（善玉コレステロール）
human chorionic gonadotropin (hCG) ヒト絨毛性ゴナドトロピン : 妊娠時に胎盤が分泌するホルモンで黄体維持などに重要	ヒト絨毛性ゴナドトロピン
intron イントロン : 遺伝子の非翻訳領域で、スプライシングで除去される部分	イントロン
iron 鉄 : ヘモグロビン合成や酵素に必須のミネラル	鉄
isoenzyme アイソ酵素 : 同じ反応を触媒するが構造や性質が異なる酵素	アイソ酵素
isomerase イソメラーゼ : 分子内で位置や構造を変換する酵素の総称	イソメラーゼ
kinase キナーゼ : リン酸基を基質に転移させる酵素	キナーゼ
Krebs cycle クレブス回路 : ミトコンドリアで行われるエネルギー産生経路	クレブス回路
lactate 乳酸（ラクテート） : ピルビン酸から生成される有機酸で、運動時に増加	乳酸（ラクテート）
lactate dehydrogenase 乳酸脱水素酵素 : 乳酸とピルビン酸間の変換を触媒する酵素	乳酸脱水素酵素
leukotriene ロイコトリエン : アラキドン酸から生成される脂質メディエーターで、炎症に深く関与	ロイコトリエン
ligase リガーゼ : DNAなどを連結する反応を触媒する酵素	リガーゼ
lipase リパーゼ : 脂肪を脂肪酸とグリセロールに分解する酵素	リパーゼ
lipids 脂質 : 脂肪酸やステロールなど、油脂系化合物の総称	脂質
lipolysis 脂肪分解（リポリシス） : 脂肪組織で中性脂肪が脂肪酸とグリセロールに分解される過程	脂肪分解（リポリシス）
lipoprotein リポタンパク質 : 脂質とタンパク質が結合し、血中を輸送される複合体	リポタンパク質
low-density lipoprotein (LDL) 低比重リポタンパク質 : コレステロールを肝臓から末梢組織へ運搬するリポタンパク質	低比重リポタンパク質
lyase リアーゼ : 基質から基を非加水分解的に切り離す酵素	リアーゼ
magnesium マグネシウム : 骨や酵素反応に必要なミネラル	マグネシウム
major histocompatibility complex (MHC) 主要組織適合遺伝子複合体 : 抗原提示や免疫反応に関与する遺伝子群	主要組織適合遺伝子複合体
malate リンゴ酸 : クエン酸回路やリンゴ酸-アスパラギン酸シャトルに関与	リンゴ酸
malate-aspartate shuttle マラート-アスパラテシャトル : 細胞内でNADHをミトコンドリアへ輸送する仕組み	マラート-アスパラテシャトル
messenger ribonucleic acid (mRNA) メッセンジャーRNA : 遺伝情報をリボソームへ伝え、タンパク質合成を指示するRNA	メッセンジャーRNA
metabolism 代謝 : 生体内で物質やエネルギーが合成・分解される一連の化学反応	代謝
methylation メチル化 : 分子やDNAにメチル基を付加する化学修飾反応	メチル化
MHC class I MHCクラスI : 細胞表面で内因性抗原を提示し、主にCD8+T細胞を活性化する分子	MHCクラスI
MHC class II MHCクラスII : 抗原提示細胞が外因性抗原を提示し、CD4+T細胞を活性化する分子	MHCクラスII
mineral ミネラル : 体内機能維持に必須の無機質要素で、カルシウムや鉄などを含む	ミネラル
mineralization ミネラリゼーション : 骨や歯などで無機質が沈着し硬組織を形成する過程	ミネラリゼーション
minerals ミネラル : 複数種類の無機質成分を総称した呼び方	ミネラル
mitochondrion ミトコンドリア : 細胞内でエネルギー産生を担う小器官で、独自のDNAを持つ	ミトコンドリア
mucopolysaccharide ムコ多糖 : ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸など、多糖鎖を含む粘性の高い物質	ムコ多糖
myoglobin ミオグロビン : 筋肉内で酸素を貯蔵するヘムたんぱく質	ミオグロビン
myosin ミオシン : アクチンと相互作用し、筋収縮を引き起こすタンパク質	ミオシン
neurotransmitter 神経伝達物質 : シナプス間で情報伝達を行う化学物質	神経伝達物質
nonessential amino acids 非必須アミノ酸 : 体内で合成可能で、食事からの必須性が低いアミノ酸	非必須アミノ酸
nucleoside ヌクレオシド : 塩基と糖から構成され、リン酸を含まない化合物	ヌクレオシド
nucleotide ヌクレオチド : 塩基・糖・リン酸からなる核酸の基本単位	ヌクレオチド
omega-3 fatty acids オメガ3脂肪酸 : 不飽和脂肪酸の一種で、EPAやDHAなど抗炎症や血管保護作用が期待される	オメガ3脂肪酸
omega-6 fatty acids オメガ6脂肪酸 : リノール酸やアラキドン酸などを含む不飽和脂肪酸群	オメガ6脂肪酸
oncogene がん遺伝子 : 細胞増殖を促進し、変異でがん化を引き起こす遺伝子	がん遺伝子
ornithine オルニチン : 尿素回路などに関与するアミノ酸の一種	オルニチン
oxaloacetate オキサロ酢酸 : クエン酸回路などで重要な中間体	オキサロ酢酸
oxidase オキシダーゼ : 酸化還元反応を触媒する酵素の一種	オキシダーゼ
oxidative phosphorylation 酸化的リン酸化 : ミトコンドリア内でATPを産生する主要経路	酸化的リン酸化
oxidative stress 酸化ストレス : 活性酸素種の増加により細胞障害が生じる状態	酸化ストレス
oxidoreductase オキシドリダクターゼ : 酸化と還元を触媒する酵素群の総称	オキシドリダクターゼ
pantothenic acid パントテン酸 : ビタミンB群の一種で、補酵素Aの構成成分	パントテン酸
pentose phosphate pathway ペントースリン酸経路 : 糖分解と並行してNADPHやリボース-5-リン酸を生成	ペントースリン酸経路
pepsin ペプシン : 胃の主細胞から分泌されるタンパク質分解酵素	ペプシン
peptidase ペプチダーゼ : ペプチドを短く切断または分解する酵素群	ペプチダーゼ
peptide ペプチド : アミノ酸がペプチド結合で連結した化合物	ペプチド
peptide hormone ペプチドホルモン : ペプチド構造を持つホルモンで、インスリンなどが代表	ペプチドホルモン
phosphatase ホスファターゼ : リン酸基を加水分解して除去する酵素群	ホスファターゼ
phosphocreatine ホスホクレアチン : 筋肉などに存在し、ATP再合成を助けるエネルギー貯蔵物質	ホスホクレアチン
phosphofructokinase ホスホフルクトキナーゼ : 解糖系においてフルクトース-6-リン酸をリン酸化する酵素	ホスホフルクトキナーゼ
phospholipid リン脂質 : 細胞膜の主成分となる脂質で、親水性頭部と疎水性尾部を持つ	リン脂質
phosphorus リン : 核酸や骨などの構成要素として重要なミネラル	リン
phosphorylation リン酸化 : 分子にリン酸基が付加され、機能や活性を調節する反応	リン酸化
polyclonal antibody ポリクローナル抗体 : 異なるB細胞由来で複数エピトープに結合する抗体群	ポリクローナル抗体
polymerase ポリメラーゼ : 核酸を合成する酵素群で、DNAポリメラーゼやRNAポリメラーゼなど	ポリメラーゼ
polymorphism 多型 : 集団内で遺伝子やタンパク質に複数のバリエーションが存在	多型
polypeptide ポリペプチド : 複数のアミノ酸がペプチド結合で連なった分子	ポリペプチド
precipitation reaction 沈降反応 : 抗原と抗体が溶液中で可溶性複合体を形成し、沈殿する免疫反応	沈降反応
primary structure 一次構造 : タンパク質や核酸における、アミノ酸や塩基配列の直線的な構成	一次構造
product 生成物 : 化学反応や酵素反応の結果として得られる物質	生成物
prostaglandin プロスタグランジン : 局所ホルモンとして多様な生理作用をもつ脂質	プロスタグランジン
protease プロテアーゼ : タンパク質を分解する酵素で、多様な機能をもつ	プロテアーゼ
proteasome プロテアソーム : 細胞内の不要タンパク質を分解処理する複合体	プロテアソーム
protein タンパク質 : アミノ酸が鎖状に連なり、生体機能に不可欠な物質	タンパク質
protein synthesis タンパク質合成 : 遺伝情報に基づきリボソームでタンパク質を作る過程	タンパク質合成
proteoglycan プロテオグリカン : タンパク質に多糖類が結合した複合体で、組織を支持	プロテオグリカン
prothrombin プロトロンビン : 血液凝固に関与するタンパク質で、トロンビンの前駆体	プロトロンビン
proton gradient プロトン勾配 : 膜を隔てて水素イオン濃度差が生じる電気化学的勾配	プロトン勾配
purine プリン塩基 : アデニンやグアニンなど、核酸を構成する塩基の一種	プリン塩基
pyrimidine ピリミジン塩基 : シトシン、チミン、ウラシルなど核酸を構成する塩基	ピリミジン塩基
pyruvate ピルビン酸 : 糖解作用の最終産物で、代謝経路の中心となる有機酸	ピルビン酸
pyruvate dehydrogenase ピルビン酸デヒドロゲナーゼ : ピルビン酸をアセチルCoAに変換する酵素複合体	ピルビン酸デヒドロゲナーゼ
pyruvate kinase ピルビン酸キナーゼ : 糖解系の最終段階でATPを生成し、ピルビン酸を作る酵素	ピルビン酸キナーゼ
quaternary structure 四次構造 : 複数のポリペプチド鎖が集合して形成するタンパク質構造	四次構造
reactive oxygen species (ROS) 活性酸素種 : 酸化力をもつ酸素派生分子で、細胞障害や老化に関与する	活性酸素種
receptor 受容体 : 特定のリガンドと結合し、細胞応答を引き起こす分子	受容体
reduced flavin adenine dinucleotide (FADH2) 還元型フラビンアデニンジヌクレオチド : ミトコンドリア電子伝達系でATP合成に利用される還元型補酵素	還元型フラビンアデニンジヌクレオチド
reductase レダクターゼ : 化合物を還元する酵素で、多くの代謝反応に関与する	レダクターゼ
renaturation 再生 : 変性したタンパク質や核酸が元の構造を取り戻す現象	再生
retinoblastoma gene (RB) RB遺伝子 : 細胞周期を制御するがん抑制遺伝子で、変異で腫瘍リスク増	RB遺伝子
ribonucleic acid (RNA) リボ核酸 : 遺伝子情報の伝達や調節を担う核酸で、DNAと異なる糖を含む	リボ核酸
ribosomal RNA (rRNA) リボソームRNA : リボソームを構成し、タンパク質合成の場を形成するRNA	リボソームRNA
ribosome リボソーム : mRNAをもとにアミノ酸を連結し、タンパク質を合成する構造	リボソーム
RNA polymerase RNAポリメラーゼ : DNAを鋳型に、mRNAなどのRNA分子を合成する主要な酵素	RNAポリメラーゼ
saturated fatty acid 飽和脂肪酸 : 炭素間に二重結合をもたない脂肪酸で、動物性脂肪に多い	飽和脂肪酸
second messenger セカンドメッセンジャー : 細胞内シグナル伝達で、ホルモンなどの情報を増幅する分子	セカンドメッセンジャー
secondary structure 二次構造 : タンパク質のポリペプチド鎖がαヘリックスやβシートを形成	二次構造
secretory immunoglobulin A (IgA) 分泌型免疫グロブリンA : 粘膜面で感染防御に重要な抗体で、唾液や母乳にも含まれる	分泌型免疫グロブリンA
selenium セレン : 必須微量元素の一つで、抗酸化酵素の構成成分として重要	セレン
serotonin セロトニン : 中枢神経系や消化管などで作用し、気分や睡眠を調節する物質	セロトニン
serum albumin 血清アルブミン : 浸透圧維持や物質輸送などの役割を果たす主要タンパク質	血清アルブミン
serum creatinine (sCr) 血清クレアチニン : 腎機能を評価する指標で、筋肉由来の老廃物を測定する	血清クレアチニン
sex hormone-binding globulin (SHBG) 性ホルモン結合グロブリン : テストステロンやエストロゲンを結合・運搬する血漿蛋白質	性ホルモン結合グロブリン
sodium ナトリウム : 体液の浸透圧維持や神経・筋機能に重要な電解質	ナトリウム
solubility 溶解度 : 物質が溶媒にどの程度溶けるかを示す性質	溶解度
substrate 基質 : 酵素反応などで作用を受ける物質	基質
succinate コハク酸 : クエン酸回路に関与する四炭素のジカルボン酸	コハク酸
succinyl-CoA スクシニルCoA : クエン酸回路の中間体で、コハク酸とCoAが結合した化合物	スクシニルCoA
synthase シンターゼ : ATP分解を伴わずに化学物質を合成する酵素	シンターゼ
synthetase シンテターゼ : ATPなどのエネルギー消費を伴って物質を合成する酵素	シンテターゼ
tertiary structure 三次構造 : タンパク質が立体的に折りたたまれた最終的な構造	三次構造
thromboxane トロンボキサン : 血小板活性化や血管収縮を促す脂質メディエーター	トロンボキサン
thymine (T) チミン : DNAを構成するピリミジン塩基の一つ	チミン
thyroxine-binding globulin (TBG) サイロキシン結合グロブリン : 甲状腺ホルモンを血中で運搬するタンパク質	サイロキシン結合グロブリン
topoisomerase トポイソメラーゼ : DNAのねじれをほどき、複製や転写を助ける酵素	トポイソメラーゼ
total iron-binding capacity (TIBC) 総鉄結合能 : 血液中のトランスフェリンが結合できる鉄の総量を示す指標	総鉄結合能
transamination トランスアミネーション : アミノ基が他の化合物へ転移する反応で、アミノ酸代謝に重要	トランスアミネーション
transcription 転写 : DNAの塩基配列情報をmRNAに写し取る遺伝子発現過程	転写
transfer RNA (tRNA) トランスファーRNA : リボソームでアミノ酸を運び、ペプチド合成に寄与するRNA	トランスファーRNA
transferrin トランスフェリン : 血液中の鉄を結合・輸送するタンパク質	トランスフェリン
translation 翻訳 : mRNAの情報をもとにタンパク質が合成される過程	翻訳
tricarboxylic acid cycle (TCA cycle) TCA回路（クエン酸回路） : ミトコンドリアで行われるエネルギー産生の中心的代謝経路	TCA回路（クエン酸回路）
triglyceride トリグリセリド : グリセロールと脂肪酸からなる脂質で、エネルギー貯蔵形態	トリグリセリド
troponin トロポニン : 筋収縮調節に関わるタンパク質で、心疾患の診断指標にも用いられる	トロポニン
tyrosine kinase チロシンキナーゼ : チロシン残基をリン酸化し、細胞増殖などを制御する酵素	チロシンキナーゼ
ubiquinone (coenzyme Q) ユビキノン : ミトコンドリア呼吸鎖で電子伝達に関与する脂溶性化合物	ユビキノン
ubiquitin ユビキチン : タンパク質分解の標識に働く小分子タンパク質	ユビキチン
unsaturated fatty acid 不飽和脂肪酸 : 二重結合を含む脂肪酸で、常温で液体のものが多い	不飽和脂肪酸
uracil (U) ウラシル : RNAを構成するピリミジン塩基の一つ	ウラシル
urea 尿素 : タンパク質代謝の最終産物で、尿中に排出される	尿素
urea cycle 尿素回路 : アンモニアを尿素に変換し、体外へ排出する代謝経路	尿素回路
uric acid 尿酸 : 核酸分解産物の一つで、高値だと痛風を引き起こす	尿酸
urobilinogen ウロビリノーゲン : ビリルビンが腸内で還元され生じる色素前駆体	ウロビリノーゲン
very-low-density lipoprotein (VLDL) 超低比重リポタンパク質 : 肝臓で合成され、血中でトリグリセリドを運搬する	超低比重リポタンパク質
vitamin ビタミン : 生体機能に必須だが体内で合成困難な有機化合物	ビタミン
vitamin A (retinol) ビタミンA（レチノール） : ビタミンAの主要形態で、視覚や細胞分化に関与	ビタミンA（レチノール）
vitamin B1 (thiamine) ビタミンB1（チアミン） : 糖代謝に不可欠な水溶性ビタミンで、欠乏で脚気などを起こす	ビタミンB1（チアミン）
vitamin B12 (cobalamin) ビタミンB12（コバラミン） : 赤血球形成や神経維持に重要で、欠乏すると悪性貧血	ビタミンB12（コバラミン）
vitamin B2 (riboflavin) ビタミンB2（リボフラビン） : 酵素反応の補酵素として働く水溶性ビタミン	ビタミンB2（リボフラビン）
vitamin B3 (niacin) ビタミンB3（ナイアシン） : エネルギー産生やDNA修復に関わる水溶性ビタミン	ビタミンB3（ナイアシン）
vitamin B5 (pantothenic acid) ビタミンB5（パントテン酸） : CoAの構成成分として炭水化物・脂質代謝に関与	ビタミンB5（パントテン酸）
vitamin B6 (pyridoxine) ビタミンB6（ピリドキシン） : アミノ酸代謝や神経伝達物質合成に必須の水溶性ビタミン	ビタミンB6（ピリドキシン）
vitamin B7 (biotin) ビタミンB7（ビオチン） : 皮膚や毛髪の健康維持、酵素反応の補酵素として重要	ビタミンB7（ビオチン）
vitamin B9 (folate) ビタミンB9（葉酸） : 核酸合成や細胞増殖に必須で、妊娠中の欠乏は胎児障害を招く	ビタミンB9（葉酸）
vitamin C (ascorbic acid) ビタミンC（アスコルビン酸） : 抗酸化作用やコラーゲン合成に関わる水溶性ビタミン	ビタミンC（アスコルビン酸）
vitamin D (calciferol) ビタミンD（カルシフェロール） : ビタミンDの化学名で、日光照射で皮膚から合成される	ビタミンD（カルシフェロール）
vitamin E (tocopherol) ビタミンE（トコフェロール） : ビタミンEの主成分で、特に抗酸化特性が強い	ビタミンE（トコフェロール）
vitamin K (phylloquinone) ビタミンK（フィロキノン） : 緑色野菜などに含まれるビタミンKの主要形態	ビタミンK（フィロキノン）
zinc 亜鉛 : 多様な酵素反応や免疫機能に関与する必須ミネラル	亜鉛
gluconeogenesis 糖新生 : アミノ酸や乳酸などからグルコースを新たに合成する経路	糖新生
albumin アルブミン : 血漿中に多く含まれ、浸透圧維持や物質輸送を担う蛋白質	アルブミン
acetoacetate アセト酢酸 : ケトン体の一種で、エネルギー源として利用される	アセト酢酸